プリバリインへのレクイエム
今日はビジネスメディア誠で連載する“うふふマーケティング”へのリードと、もうひとつの連載の寂しい結末です…
郷好文の“うふふ”マーケティング:衰退する音楽産業、ハードへの投資でもう一度ブームを
音楽市場が縮小する中、一人勝ちしているAppleのiTunes。しかし、iTunesを通してのみ音楽を聴くというスタイルの広まりは、音楽の楽しみを圧縮させているのではないかと筆者は主張する。続きはこちら。
今回のテーマは消費者の一人一人ができる音楽市場の再生。iTunesの果たした功績はどでかいが、その一方で縮小しちまった市場がある。CD店は身売りや 廃業が相次いだ。著作権のからみで生き延びているレンタル店も減少はキツい。近所のツタヤにゆけば業態模索中でしょう?そもそも電子ファイル曲のダウン ロードだって伸びていない。グラミー賞受賞経験あるミュージシャンだってCDが売れないのだ。
さてどうするか?今回は消費者ができることを書いた。ぼくの“拾い物”のラジカセのことも触れた。次はもっと大きな視点から、文化ビジネスを掘り下げる予定。御期待ください。
【プリバリインへのレクイエム】
さてぼくはこの連載と月刊誌『プリバリイン』にビジネス記事を書いている。かれこれ2年半を越えたな…と思ったところでお知らせがあった。
2012年2月号の付録は『休刊のお知らせ』である。今月3月号がラスト。当然ぼくの連載もサヨウナラ。
編 集者から連絡があったとき、あえて理由は訊かなかったが、読者対象が不況業種の印刷業、そして1巻1,800円という高価格だ。店頭売りはあるが大部分が 法人チャネルだと思う。みんな経費削減でしょう。内容は業界コアだが、濃いし役立つものだと思っている。だが印刷業はトピックスが多い業界じゃないのもつ らい。
残念なので、とっても今さらだが「もしもぼくが印刷雑誌の編集長だったらどうしたか?」いくつか案を考えてみた。
A)付録で売る。
のっけからSweetな対策ですまん(笑)。本誌が売れなきゃ付録、たとえばファインペーパーセット、活版名刺制作キット、謄写版キット、製本キットの付録をつける。業界誌から印刷好きの読者育成誌に変える。
B)印刷ピープル投稿型誌面にする。
印刷業界にいる人なら、あれこれ言いたいことがあるはず。酒場でブチブチ言うのではなく、意見を投稿してもらう。読者投稿主体の編集に衣替えして、そこから業界を救う解決策を引き出す。
C)雑誌形態を止めて“ソリューションサービス”にする。
読んでヒントをもらうのが雑誌。それが売れないなら“窓口サービス”にしてしまおう。“印刷業の知恵袋”をそろえて、会員制事業改善ヒント提供サービス。コンサルタントより安く、実益のある内容に徹するとか。
どうでしょう?印刷ブロガーや知恵袋がそろえば、BやCはおもしろい。ライター兼コンサルタントのぼくだって手伝える。まあAは別事業だろうな。『大人の印刷科学』として学研と共同開発ですね(笑)
いずれにせよ「ペンは印刷インクより強い」ことを示すには、これまでの雑誌形式ではキビしい。連載が無くなったぼくのフトコロもキビしいが…
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