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2012年3月 8日 (木)

今夜はジョブズがStupid!と吠えていればいいのだが…

今日はビジネスメディア誠で連載する“うふふマーケティング”へのリードと、iPad“3”の四方山話です。

郷好文の“うふふ”マーケティング:ホワイトハウス・コンサートから文化ビジネスの突破口を探る
2月21日にホワイトハウスで行われたコンサートでは、B.B.キングやミック・ジャガーらがブルースを歌った。そのコンサートをヒントに、文化ビジネスで米国に押される日本の突破口を考えてみた。

前回の連載で個人からの音楽ビジネス救済を考え、今回は音楽文化からのビジネスモデルについて考えてみた。日本には優れた文化がたくさんあるのに、輸出がなかなか振わないワケ、文化を伝える根本を書いた。お楽しみください。

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さて今日はすべてのニュース・記事は、きっと“iPad旋風”に押されるなあ…と思っていた。最初にiPadが発売されたときメディアは嵐のようだった。サプライズに包まれていた。今回も日本時間未明に「新しいiPad」が発売、それでiPad一色になる…と思いきや、そうならなかった。

今回のサプライズはたったふたつだ。

【3ではなかった意味】
ひとつ目のサプライズは「3」ではなかったこと。


画像出典:日経

すぐにぼくは「ああ、MacBook AirにもMacBook Proにも“2”も“3”もないからだな」と気づいた。つまり今まではMacの製品ラインナップではなく独立した存在。だから“2”へ進化して革新性を誇示することができた。

でも“3”は、画像は良いにせよ、カメラは性能アップしたにせよ、コンピューティングのスタイルを変えてきたイノベーションではなかった。MacBook ProやMacBook Airと並ぶ「ひとつのシリーズ」におさまったのだ。だから3ではなかった。

【三代目は革新で】
ふと革新的なクルマを生み出した70〜90年代のHONDAを思い出した。シビック、シティ、オデッセイ…どれも新カテゴリーを創出した。その革新性を維持するためHONDAの開発ポリシーは明快だった。

一代目 革新商品
二代目 キープコンセプト
三代目 さらなる革新商品

一代目はアーリーアダプター(初期購入顧客層)に売り、二代目でマスに売る。三代目は“イノベーションのジレンマ”に陥らないように革新性に帰る。

と ころがAppleのiPadは二代目も三代目もキープコンセプト。発売日(3月16日)が決算期の前であることも「たくさん売ること」が主目的なことを表 している。しかもiPad+iPhone+Macの併買をさらにお奨めしてくる。ちなみにiPhoneは「3G=革新」「3GS=キープ」「4=革新」 「4S=キープ」だった。次は?

【自社の商品さえ食え!】
さらにHONDAは“社内競合もいとわない社風”だった。良いクルマをどんどん出して、他社シェアだけでなく、自社の隣のカテゴリーの顧客さえ奪ってもいいと。

革新企業はどこもそうだ。Facebook社でも「いいものであれば採用する」とザッカーバーグは言っている。一貫性がなくてもいいと。

成功はどんどん壊すべし。社内にポジティブな競争を起こすべし。自社商品ラインナップを考えると革新は消える。iPadは商品はよくなった。だがイノベーションを待つファンには物足りなかった。

【ジョブズは吠えているだろうか?】
最後に2つ目のサプライズ。それは「One more thing」がなかったこと。ティム・クックが、お尻のポケットから“nano Pad”でも“nano Mac”でも取り出してくれるならよかった…。サプライズは「Someday (いつか)」になってしまったのだろうか?

今夜はジョブズが、草葉の陰で「Stupid!」と吠えているといいのだが…。

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