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2012年4月16日 (月)

“イーシングル”は「創作者にやさしい時代」への灯火か

ひとりのライター的に歓迎のニュースが『米電子書籍に「廉価版」1冊1ドル、数時間で読破』である。

電子書籍の普及が進む米国で、数時間で読めるオリジナル電子書籍「イーシングル」が台頭している。価格は1冊=1ドル弱からで、通常の電子書籍(10ドル前後)より格段に安い。手軽で安い新書の登場がハードカバーの単行本を脅かした出版業界の歴史が、デジタル出版革命の進行とともに電子書籍の世界で繰り返されようとしている。引用元=日経

“イーシングル”とは「短い電子書籍」の意味で、数時間ぽっきりで読めるお手軽新書と考えてよい。日経の記事にも紹介されているサンフランシスコのバイライナー社の出版プロセスはこんな感じだ(出典=sankeibiz)。

1、編集スタッフがタイムリーなトピックを選定
2、そのトピックにぴったりのライターを探す
3、前払金を払ってそのテーマを締め切りまでに書かせる
4、入稿原稿を編集部で手を入れてから電子出版する

禁止地帯を行く』という東日本大震災後の原発事故ドキュメントが例に挙げられている。2万語の作品が230円で売られた。2011年5月に発刊だから確かにタイムリーだ。

【イーシングルの3つのポイント】
ポイントは3つある。まず価格

1〜3ドルという手に出しやすい小売設定。もちろん印刷なし、装幀なし、編集も普通という前提。だが著者印税が10%の印刷出版と比べると、ライターは前払金と販売収益の50%をもらえる!このケースでは最終的な印税比率は30%前後と推定できる。

2つ目はコンテンツ

旅の片手にiPadかKindleにダウンロードするのはタイムリーなドキュメントには限らない。味わいのある30ページの短編小説もエッセイもいい。ビジネス書なんてこの量で十分。資格勉強のテキストもよさそう。一気に読み切りサイズで感動させる書き方もひとつの挑戦である。

3つ目はセルフプロデュースである。

編集者って何をしてくれるの?」良い編集者は相談役であり発想源でもあり助言者でもある。だがそれは分厚いコストがあるからこそできる。印税30%でそれは高望みというものだ。ということは「自分でやれ」。

セルフPR媒体はブログ、twitter、Facebook、mixi、youtubeなどたくさんある。上手くやるには数千円の「Facebook活用法セミナー」で十分である。

【創作者にやさしい時代へ】
もちろん懸念もある。まず「日本では電子書籍は売れない」。フタを開けたら漫画だけということもありうる。それも今年の秋にAmazonが始まれば変わる可能性は大きいが。

また「創作者の本業はプロデュースではない」。創作もプロデュースもでは大変。物書きではなく絵描きだが、セルフプロデュースに注力し過ぎる人もいる。それでは本末転倒なのだ。

電子書籍時代のときわ荘があればいいと思う。著名漫画家を輩出したアパートには才能の切磋琢磨があった。今、バーチャルなアパートに創作者が集まり、彼らの心とスキルを知る“管理人”がいる。管理費はリーズナブル(笑)。

貧乏な創作者達にきっと良い時代が来る。そう思いたい。

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