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2012年4月21日 (土)

アラスカに漂着したサッカーボール

書こうと思ったことを先送りにした。このニュースがひっかかったからだ。

An observant beach comber on Middleton Island, in the Gulf of Alaska, found a soccer ball and volleyball with Japanese writing on them. A school name is stenciled on the soccer ball, and his wife was able to translate the writing to trace it to a school. We have confirmed that the school was in the tsunami zone, but because the school is set up on a hill, it wasn’t seriously impacted. 引用元=NOAA’s Neal Parryの寄稿ブログ

ア ラスカ湾のミドルトン島で、打ち寄せる波を観察していた人が、日本から漂着したと見られるサッカーボールとバレーボールを発見した。学校名が刷り込まれて おり、発見者の妻は学校名を翻訳してたどった。学校は津波に襲われたエリアにあるが、丘の上にあるためひどいダメージは受けなかったようだ。

祐輝、明紀、俊輔の3人の名前がある。ボールの向こう側には学校名が書かかれているそうだ。この3人が今、死んでいるのか生きているのかわからない。ともかくこれがアメリカで発見された最初の漂着物。しかしこんなにボールは旅したんだ。

実は(と言ってぼくも知らなかったが)アメリカのNOAA(米海洋大気局)は昨年の3.11の津波による漂着物を探索するプログラムを実施している。このボールの前に幾つかそれらしきものも発見していたが、津波で漂着したものと断定されたものはなかった。日本から漂流していた船(無人)は3月、沈められた。まるで幽霊船だ。

もちろん漂着物を監視するのは「危険」があるかも知れないからだ。だがサッカーボールを米国国務省と日本大使館を通じてわざわざ返してくれるのは、所有者がわかったからでもある。このあたりの正義ぶりはアメリカらしい。

一方日本ではどうなんだろう。漂着物は日本各地で発見されている。防衛大学では太平洋岸から沖縄までの海岸漂着物の放射線量を調査している。今のところ大きな線量は出ていないそうだ。漂着物じゃないが、震災がれきは受け入れるか受け入れないか、まだ紛糾している自治体もある。一方原発からはまだ汚染水が流出しているという話もある。

ウチの話はいい。他国への漂着物で「ごめんなさい」と言っただろうか?

しっかりしろよ、と言いたい。議論している間に漂着物は流れ着くし、がれきで復興が滞っている。正義から見ればどうすればいいか、考えなくてもわかるだろう。

まあ怒るのはよそう。太平洋を渡って漂着したのがサッカーボールというのは象徴的だった。不要なものをパスしちまったなゴメンよ/いいさ返してやるよ/しかし丸いな地球は。そんな会話がこの漂着サッカーボールに込められそうだ。

バレーボールは名前など所有者がわかる書き込みはない。だが引き続き発見者の妻は漂着物を探してくれているそうだ。みんなでありがとうと言おう。

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