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2012年7月30日 (月)

あんた、お金、どこからもらってると思ってんの?

月末である。請求書作成である。フリーランスの喜びである。なのに先月は1本すっぽり忘れて、請求元から「郷さん、出してませんよね?」とお訊ねを頂いた。ありがたや〜…ウッカリですみません。

フリーランスのぼくの請求書は、作文とアートとその他部門に分かれる。作文のうち連載への請求で思うことがある。それは…

「あんた、お金、どこからもらっていると思ってるの?」

どこからって…ぶっちゃけ「広告主」なのよ。連載中のウエブサイトはスポンサーで運営されている。連載していた雑誌は休刊した。スポンサー不足である。つまり原稿料は読者というより法人が払っておる。藤村厚夫さんのFBアップデートで知った「NYタイムズ、デジタル有料会員50万人突破」は誠に凄いが、それでも広告料はとっている。

いやいやそんなのはアマいよ。

ペプシTシャツお断り?五輪スポンサー巡り論争」は、コカコーラをスポンサーに頂くロンドン五輪でペプシのTシャツを着た観客を入場させない、というニュースだった。ジョークにしてもブラックすぎる。

こ の世は法人サマサマである。ベストセラーをとばす文豪は別だが、ライターの大半は法人収入で生きている。個人からの収入源は乏しい。他のアート、たとえば 音楽は複製だけでなくコンサートもノベルティもある。でもライターにあるのは原稿だけ。ぼくもTシャツ作ろうかな。時給換算するとミジメになのでみんなし ていない。

でもイジケるのはやめよう。ピカソやウォーホルやヤヨイ(草間彌生)は既成アートを壊しただけじゃない。彼らはアートの売り方も壊したじゃないか。

ピカソはガンガン描いてガンガン売りとばした。ウォーホルは複製=アートと言い切って儲けた。彌生は前衛をオサレなアートプロダクトに昇華した。ちなみにゴッホは耳切って描いただけで売るのはさっぱりだった。時代を変えるアートとは、売り方も変えるものだ。

アンディ・ウォーホル『ペプシ・コーラ』引用元

では言葉のアートには、どんな売り方の革命があっただろうか?

数世紀前に確立した印刷術以降、めぼしいのは二十世紀の大量生産・流通・販売システムくらい。それもアーティストの個性が導いたものじゃない。ビジネスマン達である。出版社や流通会社が大きなビルを構えるのは必然なのである。

でも著作権や電子化黒船で揺れる今、言葉の流通革命を起こすチャンス。

電子か印刷かなんて二択問題じゃない。印刷から電子、電子から印刷、個人装幀、あるいはレンタルとか一時保有、ブツブツ交換、語り売り、点字売り、脳内埋め込みチップ…など、文や詩の売り方・買い方をメチャクチャ多様化できないだろうか。

それを先導する言葉のアーティストはいないのだろうか?ぼくは“ことばのアーティスト”になれたら、やりますよ(笑)

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