« フェイスブックは無添加な言葉遊び | トップページ | ぼくの終戦記念日スペシャル »

2012年8月11日 (土)

アジアは大きくて狭い。

2012年7月末の鳥取取材旅行のインタビュー記事をまとめ中である。うち一本の記事は「境港」から始まる。

JR境線“妖怪電車”の終点には珍しい風景が広がる。海と山が同時に美しい。境港側の弓ヶ浜、松江市側の白髪山など山々で狭い海路となった良港。観光船も漁船も一隻もない。拍子抜けして岸壁に立ち左を望むと中海への入口だ。ちゃぽんちゃぽんいう音がなんだか懐かしい。

岸壁には四角い2本の石のモニュメントがある。その一面に金属板の地図がある。

赤く塗られたのが鳥取県、その黒丸点が境港。そこから500kmは大韓民国、1,000km圏には北朝鮮もロシアの一部も入る。1,500kmなら中国沿岸が入り、台湾もギリギリ。東京からだと遠くて「成田から」「羽田から」行くのがアジアだが、西日本からのアジアは船便一本なのである。

アジアに近い島根県の沖に隠岐があり、さらにその沖に『独島/독도/Dokdo』またの名を『竹島』がある。

++++++

2012年8月10日に韓国の大統領李明博氏が大統領として初上陸した。日本政府側は、大統領は失政が続き支持率が落ちて(最近の調査では17%とドジョウ並)失地回復の一手として訪問したという。実際には就任前の公約なのでそうとも言えないが、五輪でサッカーやバレーボールの日韓戦が続くこのタイミングでの訪問、なんだかイヤらしい。器の小さい人よ。

一方日本政府の対応は「大使を帰す」「国際司法裁に提訴」と一応外交ルールにのっとっているものの、本当に我が国の領土なら侵略なので自衛隊派遣である。それができないのはどうして?

冷静にみれば現在島を実質支配するのは韓国で ある。ひるがえって1951年、米国が「竹島は日本の領土」と宣言し、それを不服とした韓国が52年に領土宣言して以来、今に至る。ここは両国が常に「나 는 것입니다」「私のものです」と何世紀も言い争ってきた、不幸な歴史を背負う地なのである。爆破しない限り(そういう主張がかつてあった)ずっとそうかもしれない。

++++++

だが今の両国の「交渉」や「応酬」は、なんだかイヤらしい。

ぼくは「最初に謝ったら負け」という“オトナの交渉”は好きじゃない。交通事故でも悪ければ謝るべし、事実と思いをストレートに伝えるべしと思う。するとオトナ達は「そんな子供じみたことが通用しっこない」という。国際調停でも米国でも中国でも何でも使うのが交渉だと。

でも…論争で相手が屈服することはほとんど無い。言い負かされると根に持つ。かえって手がでる。屈服させるオトナの常識で、戦争が何度繰り返されてきたか。オトナの常識こそオカシいのだ。若者は戦争なんてしたくない。サッカーの試合でメダルを取れば兵役免除で、あれだけ必死になるんだから、韓国の若者も同じだ。

ひとつ気になるのは「日本人は米国以外の国に負けたと思っていない」。米国には第二次大戦で負けたが、韓国にも中国にもソ連(当時)にも負けていない。その意識こそ、我々がしっかりアジアの仲間入りができない原因ではないか。

++++++

さて弓ケ浜のモニュメントには、韓国語と日本語で次の文もある。

この2本の石柱は、国と国、地域と地域、そして人と人を表しています(中略)のぞき穴に交差するもう一つの穴に、右と左(東と西)から腕を差し入れ、握手をしましょう

腕を差し入れて相手の手を握ろう。アジアは大きくて狭い。両国のトップが握手できれば支持率はどっちもどーんとアップするぜ(笑)。8月11日の慰霊の日に。

|

« フェイスブックは無添加な言葉遊び | トップページ | ぼくの終戦記念日スペシャル »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/158074/46660761

この記事へのトラックバック一覧です: アジアは大きくて狭い。:

« フェイスブックは無添加な言葉遊び | トップページ | ぼくの終戦記念日スペシャル »