ベトナムの故郷に◯◯◯を建設しよう
今夜のベトナム人留学生就活支援講座、テーマは「建設業」。ちょっと地味なのが災いしたのか、女子学生が一人も来なかったのはショック。来週は女子好みテーマにしたい(キリっ)。
ところがムサイ男どもの演習発表がおもしろかった。「ベトナムの故郷に◯◯◯を建設しよう」がテーマ、その効果やねらいを考えてもらった。aグループは「風光明媚な観光地にベトナムの伝統建築を再現したレストランをつくる」。観光客にベトナムの歴史や文化を、本格ベトナム料理を食べながら楽しんでもらう。
発想のもとは発表者が最近行った和食料理『うかい』。和に溢れたレストランに感銘を受けた。日本にはすでに伝統建築店は高級店以外ないだろう。洋物ファストフードの建築だらけなのは、文化を実に粗末にしている。
bグループの発表は「公園」である。正確に言えば、小規模の都市公園をハノイにつくる。安全で、子供達が遊べて、大人もほっと一息の小さな公園。日本なら数分も歩けば公園がある。珍しくもなんともないのだが…。
「ハノイには大きな公園ーそれこそ代々木公園の何個分かの規模の公園が、2つしかないんです」
人口600万人の都市に2つーしかも発表者の家からバイクで40分かかる。ホーチミン市にも、3つか4つの大きな公園しかない。では子供達はどこで遊んでいるの?道路だという。
知っている外国の公園をみんなで挙げてみた。パリにも無いな。マルシェは路上でやってる。小国シンガポールには芝生はあるが公園は少ない。バンコクにも台湾にもない。中国でもみかけない。ニューヨークには“バスケットボール”のフープやコートがあるな。
日本では、小さいけれど家から数分にひとつはある。そんな国は世界でも日本にしかないのだろうか?ちゃんと調べてないのでわからないが、遊具やベンチ、トイレを配した清潔な公園がどこにもある日本。あまりに身近で、ありがたさを感じたことがなかった。
いや小さい頃はありがたかった。公園でいろんなことをした。
み んなで缶蹴りした。ケンカして絶交した。キャッチボールをした。自転車補助輪を外してもらった。鉄棒でどうしても逆上がりができなかった。一輪車や縄跳び をした。砂場では犬のウンチをつかんだ。怒られて家から追い出されてベンチに座った。帰るもんかと強がりを言った。親が来たら、泣いた。
大人でも「公園デビュー」できないママがいる。失業してブラブラする中年男もいる。小さな公園には数限りないドラマがある。
たまに足を踏み入れると、公園も遊具もとても小さく見える。あのときは大きく見えたのに。小さな公園を作る建築業って、すごく大きな仕事じゃないですか。
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