今日はビジネスメディア誠で連載する“うふふマーケティング”のこぼれ話しです。
金融危機を乗り越えるカギは友愛主義だ――アタリ史観とは?
フランスの知の巨人、ジャック・アタリ氏が来日。記者会見や講演会で、彼の言葉を生で聞く機会を得た。金融危機後の世界でどう生きればいいのか?
この難問に対するアタリ氏の答えが「友愛主義」だ。 続きはこちら。
今回のわたしの記事の中で最高傑作は、記事ではなく次の写真。
時差ぼけか旅疲れか、日仏学院での記者会見は成田直行で、ちょっとお疲れ気味でもあったフランス紳士。その中でこんなエスプリな表情、なかなか撮れるものじゃないですよ。写真素人には出色の瞬間です。内田さん(同氏の著書を翻訳出版する作品社の編集長)、このブログを読んでいらしたら、この写真ぜひ氏に送ってくださいね。原画(原写真?)送ります。
講演会ではそのあまりに多岐にわたる博学さ、ボキャブラリーの豊富さ、それを貫く論拠の確かさ、そして洒落の多さから、同時通訳者を“翻訳危機”に陥れたジャック・アタリ氏。この講演会、日経購読の数か月分の価値があった。
ビジネスメディア誠の記事は、読みやすさも意識するので、焦点を絞って書きました。だからある程度堅いことは書かないのです。しかし「メモ力」だけは人並み以上のわたし、氏の講演の内容はもちろん、記者会見を含め、すべてのQ&Aまでツブさに書き取りました。
エッセイを書いた後もそれを読み返して、この危機の意味や、どこまで続くのか、近い将来の政治・経済・商業・科学技術・生活者のココロはどう変わるのか、そんなことを“統合的な視点で”考えるように影響されています。その意味で、内田眞人さんには感謝いたします。ありがとう。
【ユーロはどうなるのか?】
Q&Aで出た質問の氏の答えで最も息を呑んだ瞬間だった。氏いわくをわたしのノートのメモから引用します。
JA(ジャック・アタリ)答え:
わたしは予言者ではないが、15年後には(ユーロは)存在して
いないかもしれない。
歴史の中で通貨がひとつの国家がなく持続したことはない。
EU各国の予算政策もバラバラ。財政赤字もバラバラ。
労働の流動性もバラバラ。利率もバラバラ。
単一通貨ユーロを指導する国家が現れないと恐らく消滅する。
氏の歴史視点と、今の政治パワーバランスを読み取る洞察力に圧倒された。基軸通貨という話しからトリファンのジレンマという話しも出たが、これも実は勉強した。読者もぜひ勉強されたい。
【田中康夫氏エピソード】
メモからのこぼれ話しをあとふたつ。田中康夫 前長野県知事の質問の件をエッセイに書きましたが、その質問と返答にウィットの応酬があった。
田中康夫氏:「元長野県というフランスでいうと(ブルゴーニュ?2つほど
長野っぽいフランスの田舎の地名を挙げられた)ようなところで知事を
していました。今は作家です」
JA氏:「政治家には終わりがあるが、作家は自称する限りずっと作家だね」
田中氏:「なるほど、“錯覚”ということですね。難しいな、これ通訳(笑)」
これを聞いてわたしは田中康夫氏のファンになった(軽いな 笑)。
【サンプラザ中野くんエピソード】
もひとつは伝聞情報です。細部がちがったらごめんなさい!最近、株の本まで書かれているサンプラザ中野くん(さん)も講演会に見えていたのですが、彼は直接作品社に電話をかけてきたという。
「サンプラザ中野と申しますが、ジャック・アタリさんの講演会、
聴講できませんか?」
作品社の応対: 「サンプラザ中野さんですか…(ほんとに?、電話の
後ろで、おいどちらのサンプラザさんか訊いてみろよ)
作品社: 「どちらの中野さんですか?」
サンプラザ中野くん: 「ミュージシャンです」
【最後に】
アタリ氏の主張、ひとつキーワードで集約すれば、“友愛主義”である。マイクロファイナンス(南北格差の縮小や貧困解消をするための低利融資)を主導するアタリ氏、政治のスローガンではなく実践している。そのことを、鳩山首相も首相夫人もきっとわかっていらっしゃると思う。
不況で疲弊している今の日本。民主党が圧勝した選挙の意味とは、友愛主義をどう貫けるか、それが民意のキモだと思う。
"うれしいことも悲しいことも、共に分かち合うのが友愛の精神なんです。"
It is the spirit of fraternity to devide glad sad both each other.
words by Miyuki Hatoyma, First Lady
cotoba on today - September 23, 2009
米国の日本人学校で語られた鳩山幸氏のことば、拙英訳はわたしです。株式会社ことば(筆者の会社)にて掲載をしたものの引用です。今日は以上です。
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